
QQQとQQQMの違いは?どっちに投資すべき?
このような悩みに答えます。
- QQQ・QQQMの違い
- QQQ・QQQMの比較
- QQQとQQQMどっち?
- 投資信託・ETFの買い方
- QQQ・QQQMに関するQ&A
QQQとQQQMはどちらもナスダック100に連動する米国ETFであり、運用会社や投資対象、組入銘柄はほぼ同じです。
しかし、主な違いとして手数料の差があり、QQQは0.20%であるのに対し、QQQMは0.15%とわずかに低く設定されています。
結論から言うと、手数料が低いQQQMがおすすめです。
本記事では、QQQとQQQMの違いやどっちに投資すべきかについて解説します。
なお、QQQやQQQM、投資信託に投資するには証券口座を開設する必要があります。
まだ口座を開設していない方はこれを機に開設しておきましょう。
【おすすめのネット証券】
三井住友カード利用者 | SBI証券 >> SBI証券のメリット・デメリットについて解説 |
楽天カード利用者 | 楽天証券 >> 楽天証券のメリット・デメリットについて解説 |
au PAY カード利用者 | 三菱UFJ eスマート証券 >> 三菱UFJ eスマート証券のメリット・デメリットについて解説 |
dカードまたは上記3つ以外のカード利用者 | マネックス証券 >> マネックス証券のメリット・デメリットについて解説 |
QQQ・QQQMの違い
QQQとは?
名称 | インベスコQQQトラストシリーズ1ETF |
運用会社 | インベスコ社 |
目標とする指数(ベンチマーク) | ナスダック100 |
経費率(手数料) | 0.20% |
銘柄数 | 100 |
取扱い可能な証券会社 | SBI証券、楽天証券、マネックス証券、三菱UFJ eスマート証券など |
QQQは、インベスコが運用する「インベスコQQQトラストシリーズ1ETF」というETFです。
目標とする指数であるナスダック100は、世界最大の新興企業向けの株式市場ナスダックに上場している企業の中から時価総額が大きい100社で構成されています。



そのため、QQQは米国のテクノロジー・IT企業を中心としたETFとも言えるでしょう。
構成銘柄には、GAFAMといった世界的な大企業だけでなく、急成長を遂げている新興の中小企業も含まれています。
QQQMとは?
名称 | インベスコNASDAQ100ETF |
運用会社 | インベスコ社 |
目標とする指数(ベンチマーク) | ナスダック100 |
経費率(手数料) | 0.15% |
銘柄数 | 100 |
取扱い可能な証券会社 | SBI証券、楽天証券、マネックス証券、三菱UFJ eスマート証券など |
QQQMは、インベスコが運用する「インベスコNASDAQ100ETF」というETFです。
目標とする指数であるナスダック100は、世界最大の新興企業向けの株式市場ナスダックに上場している企業の中から時価総額が大きい100社で構成されています。



比較的新しいETFであり、2020年から運用が開始されました。
QQQとQQQMの違い
QQQ | QQQM | |
運用開始年 | 1999年 | 2020年 |
取引量 | 高い | 低い |
経費率(手数料) | 0.20% | 0.15% |
最低購入額 | 約400ドル | 約180ドル |
QQQとQQQMの主な違いは手数料で、QQQは0.20%であるのに対し、QQQMは0.15%とわずかに低く設定されています。



その他にもいくつかの違いがあります。
ただ、どちらもナスダック100指数に連動するETFであり、運用会社はインベスコ、投資対象や組入銘柄もほぼ同じです。
同じ内容のETFがある理由
QQQとQQQMのように、運用会社や投資会社が同じであるのに手数料だけ異なる投資信託やETFは存在します。
例として、三菱UFJアセットマネジメントが運用する「eMAXIS 全世界株式インデックス」と「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」が挙げられます。
eMAXIS 全世界株式の手数料は0.66%、eMAXIS Slim 全世界株式の手数料は0.05775%であり、その差は約12倍です。



同じ内容のETFがある理由として、以下の3つが考えられます。
【同じ内容のETFがある理由】
- 既存の投資家への配慮
QQQにすでに投資している人がいるため、急に廃止すると不都合が生じる可能性があります。特にQQQは運用額が非常に大きいので、簡単には廃止できません。 - 運用会社の利益確保
QQQはQQQMよりもわずかに手数料が高いです。運用会社としては投資家が長期で保有し続けるほど収益が増えます。 - 新商品を知らない投資家の存在
QQQが先に登場しているため、QQQMの存在を知らずにQQQを購入・保有し続けている投資家も一定数います。こうした投資家に対してQQQを引き続き提供することで、資産の流出を防ぎ、運用資産の規模を維持する狙いがあります。
QQQ・QQQMの比較
組入銘柄
組入上位10銘柄は以下のとおり。
QQQ | QQQM | ||
---|---|---|---|
アップル | 9.07% | アップル | 9.09% |
マイクロソフト | 7.88% | マイクロソフト | 7.90% |
エヌビディア | 7.84% | エヌビディア | 7.85% |
アマゾン | 5.79% | アマゾン | 5.80% |
ブロードコム | 4.15% | ブロードコム | 4.16% |
メタ・プラットフォームズ | 3.74% | メタ・プラットフォームズ | 3.74% |
コストコ | 2.80% | コストコ | 2.80% |
アルファベット A | 2.70% | アルファベット A | 2.70% |
ネットフリックス | 2.68% | ネットフリックス | 2.68% |
アルファベット C | 2.59% | アルファベット C | 2.59% |
組入銘柄、組入比率はほとんど同じです。
手数料
QQQ | QQQM |
0.20% | 0.15% |
運用会社や投資対象は同じであるものの、手数料はQQQMの方が低いです。
分配金の利回り
QQQ | QQQM |
0.61% | 0.65% |
分配金とは?
分配金とは、投資信託から支払われる配当金のことです。
投資信託は、保有する資産(株式や債券など)から得られる配当金や利息を受け取ります。
これらの収益が投資信託の利益となり、投資信託の決算時に運用益の一部を投資家に還元する際に支払われます。
分配金の利回りはわずかにQQQの方が高いです。
トータルリターン
QQQ | QQQM | |
3ヶ月トータルリターン | -7.12% | -10.87% |
3年トータルリターン | 13.84% | 14.10% |
5年トータルリターン | 19.35% | – |
トータルリターンとは?
トータルリターンとは、「ETFの値上がり」+「分配金(配当金)」 を合計したリターンのことです。
ETFは価格(株価)が上がるだけでなく、定期的に分配金を支払います。
そのため、ETFの本当のリターンを知るには、価格の変動だけでなく、分配金も含めた「トータルリターン」を見ることが重要です。
どちらも大差ありません。
新NISAの対象
QQQ | QQQM | |
つみたて投資枠 | × | × |
成長投資枠 | ◯ | ◯ |
つみたて投資枠、成長投資枠とは?
新NISAでは、年間投資枠120万円の「つみたて投資枠」と年間投資枠240万円の「成長投資枠」が設けられています。
つみたて投資枠ではつみたて投資のみ行えますが、成長投資枠では一括投資とつみたて投資の両方が可能です。
そのため、つみたて投資に年間最大360万円あてることもできます。
なお、新NISAにおける非課税保有限度枠は1,800万円であり、最短5年で全ての枠を埋められます。
どちらも成長投資枠でのみ投資可能であり、つみたて投資枠は利用できません。
QQQとQQQMどっち?
QQQMがおすすめ
どっちかで迷ったらQQQMがおすすめです。
QQQとQQQMはどちらもナスダック100に連動する米国ETFであり、運用会社や投資対象、組入銘柄はほぼ同じです。
しかし、主な違いとして手数料の差があり、QQQは0.20%であるのに対し、QQQMは0.15%とわずかに低く設定されています。
一見すると小さな違いに思えますが、長期間保有することで手数料の差が積み重なり、リターンに影響を与える可能性があります。
また、最低購入額にも違いがあり、QQQは約400ドルであるのに対し、QQQMは約180ドルと低く、少額から投資を始めやすいのが特徴です。



内容が同じであれば、手数料が低く、少額から投資しやすいQQQMの方が良いでしょう。
QQQ・QQQMより国内投資信託
どっちかで迷ったらQQQMがおすすめですが、QQQやQQQMより国内投資信託を選ぶべきです。
QQQやQQQMは米国ETFなので、購入時は円をドルに両替する必要があることに加え、両替時に為替手数料がかかります。
一方で、国内投資信託であれば円で直接購入できるため、ドルに両替する手間やその際に発生する為替手数料を避けることが可能です。
また、QQQの手数料は0.20%、QQQMは0.15%ですが、国内の投資信託も手数料引き下げにより、これらと同じ水準に近づいています。
投資信託・ETF | 手数料 |
QQQ | 0.20% |
QQQM | 0.15% |
楽天・プラス・NASDAQ100インデックスファンド | 0.198% |
ニッセイNASDAQ100インデックスファンド | 0.2035% |
eMAXIS NASDAQ100インデックス | 0.2035% |
QQQやQQQMは確かに魅力的な投資対象ですが、購入の手間や為替手数料の負担を考慮すると、国内投資信託の方がが優れていると言えるでしょう。
ナスダック100におすすめの投資信託
おすすめの投資信託は、「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」と「iFreeNEXT NASDAQ100インデックス」です。
ニッセイNASDAQ100インデックスファンドは純資産額が大きくて手数料が安いことに加え、短いですが運用実績があります。
手数料は楽天やPayPay投信の方が安いですが、これらの投資信託は純資産額が少ない上に運用実績がありません。



ニッセイNASDAQ100インデックスファンドに投資した方が無難です。
ただ、手数料が少し高くても運用歴が長くて安定している方が良いなら、iFreeNEXT NASDAQ100インデックスを選ぶと良いでしょう。
詳しくは「ナスダック100に連動するおすすめの投資信託について解説」をご覧ください。
投資信託・ETFの買い方
投資信託・ETFの買い方は以下のとおり。
- 証券口座を開設する
- 投資信託・ETFを購入する
①証券口座を開設する
投資信託・ETFを購入するには証券口座を開設する必要があります。
多くのネット証券ではNISA口座での取引手数料が無料になったので、使用するクレジットカードによって証券口座を選ぶと良いでしょう。
NISA口座(非課税口座)とは?
証券口座には課税口座(一般口座と特定口座)とNISA口座(非課税口座)があります。
課税口座で投資を行い利益を得たら20%の税金がかかりますが、NISA口座で投資を行えば税金がかかりません。
三井住友カード利用者 | SBI証券 >> SBI証券のメリット・デメリットについて解説 |
楽天カード利用者 | 楽天証券 >> 楽天証券のメリット・デメリットについて解説 |
au PAY カード利用者 | 三菱UFJ eスマート証券 >> 三菱UFJ eスマート証券のメリット・デメリットについて解説 |
dカードまたは上記3つ以外のカード利用者 | マネックス証券 >> マネックス証券のメリット・デメリットについて解説 |



クレジットカードで積立するとポイントが還元されます。
なお、マネックス証券のポイント還元率は1.1%とトップクラスの還元率を誇ります。
三井住友カードや楽天カード、au PAY カードを持っていない方は、マネックスカードを作成してマネックス証券を利用すると良いでしょう。
②投資信託・ETFを購入する
投資信託の購入方法
証券口座を開設したら投資信託を積立購入します。
つみたて投資枠、成長投資枠とは?
新NISAでは、年間投資枠120万円の「つみたて投資枠」と年間投資枠240万円の「成長投資枠」が設けられています。
つみたて投資枠ではつみたて投資のみ行えますが、成長投資枠では一括投資とつみたて投資の両方が可能です。
そのため、つみたて投資に年間最大360万円あてることもできます。
なお、新NISAにおける非課税保有限度枠は1,800万円であり、最短5年で全ての枠を埋められます。
ETFの購入方法
証券口座を開設したらETFを購入します。
ETFの注文方法は個別銘柄と同じですが、海外ETFに関しては「外国株式取引口座」の開設が必要な証券会社もあるので、国内ETFと海外ETFに分けて紹介します。



外国株式取引口座とは、外国株式や外国投資信託等を売買する際に開設が必要な口座のことです。
【国内ETF】
- SBI証券:「Webページにアクセス」→「国内株式」→「ETF・ETN」
- 楽天証券:「Webページにアクセス」→「国内株式」
- マネックス証券:「Webページにアクセス」→「商品・サービス」→「株式取引」
- 三菱UFJ eスマート証券:「Webページにアクセス」→「お取引」→「現物株式」
【海外ETF】
- SBI証券:
- 外国株式取引口座の開設が必要→外国株式取引口座開設方法
- 「Webページにアクセス」→「外国株式・海外ETF」→「海外ETF」
- 楽天証券:
- 外国株式取引口座の開設は不要
- 「Webページにアクセス」→「外国株式」→「海外ETF」
- マネックス証券:
- 外国株式取引口座の開設が必要→外国株式取引口座開設方法
- 「Webページにアクセス」→「商品・サービス」→「外国株」
- 三菱UFJ eスマート証券:
- 外国株式取引口座の開設が必要→外国株式取引口座開設方法
- 「Webページにアクセス」→「お取引」→「外国株式」
なお、米国ETFなどの海外ETFの購入方法として、「円貨決済」と「外貨決済」の2種類があり、外貨決済の方が低コストなので、外貨決済を選ぶと良いでしょう。
QQQ・QQQMに関するQ&A


得られた分配金は課税される?
外国資産(株式・不動産)や外国資産に投資を行う投資信託から得られた分配金に対して、投資先の国ごとに所得税に相当する税金(以下「外国所得税」)がかかる場合があります。
NISA口座(非課税口座)を利用しても国内での課税(20.315%)は非課税にできますが、外国所得税は免除されません。



例えば、米国企業に投資する投資信託の分配金には、米国で10%の税金がかかります。
なお、分配金は外国所得税が源泉徴収された後に入金される仕組みであるため、個人が特別な手続きを取る必要はありません。
加えて、オルカンなどの基本的に分配金を支払わない投資信託は、源泉徴収された後に自動で分配金が再投資されます。
課税口座(一般口座、特定口座)を利用している場合はどうなる?
課税口座を利用している場合、分配金に対して二重に課税されます。
例えば、米国企業に投資する投資信託の分配金には、米国で税金(10%)が源泉徴収された後に国内分(20.315%)が課税されます。
なお、二重課税となっている場合は、特定口座(源泉徴収あり)でも確定申告することで外国税の一部または全部を取り戻すことが可能です。
外国税額控除の詳細については「No.1240 居住者に係る外国税額控除」をご覧ください。
円貨決済?それとも外貨決済?
外貨決済がおすすめです。
円貨決済 | 外貨決済 | |
米ドルの準備方法 | 証券会社が代行 | 自分で購入 |
---|---|---|
為替手数料の 発生タイミング | 米国株の購入時・売却時どちらも | 米ドルの購入時 米ドル→円への外貨両替時 |
円貨決済は、円→米ドルへの外貨両替を証券会社が代行してくれるので、自分で米ドルを購入する手間はなくなりますが、取引ごとに為替手数料が発生します。
1回あたりに発生する為替手数料は同額ですが、円貨決済は取引回数が多くなるほど為替手数料が発生するので、長期的に考えると外貨決済がお得です。



外貨決済は米ドルを自分で購入する必要はありますが、外貨両替のときにしか為替手数料が発生しません。
なぜ分配金の利回りが低いの?
ナスダック100は、ハイテク企業を中心とした成長株(グロース株)が多く含まれています。



成長株は、利益を配当として株主に還元するのではなく、事業拡大や研究開発に再投資する傾向があります。
そのため、利益を配当ではなく事業拡大に利用され、ナスダック100への連動を目指すETFは分配金の利回りが低くなっています。
まとめ
今回はQQQとQQQMの違いやどっちに投資すべきかについて解説しました。
- QQQ・QQQMの違い
- QQQ・QQQMの比較
- QQQとQQQMどっち?
- 投資信託・ETFの買い方
- QQQ・QQQMに関するQ&A
どっちかで迷ったらQQQMがおすすめです。
QQQとQQQMはどちらもナスダック100に連動する米国ETFであり、運用会社や投資対象、組入銘柄はほぼ同じです。
しかし、主な違いとして手数料の差があり、QQQは0.20%であるのに対し、QQQMは0.15%とわずかに低く設定されています。
一見すると小さな違いに思えますが、長期間保有することで手数料の差が積み重なり、リターンに影響を与える可能性があります。
ただ、QQQやQQQMより国内投資信託を選ぶべきです。
QQQやQQQMは米国ETFなので、購入時は円をドルに両替する必要があることに加え、両替時に為替手数料がかかります。
一方で、国内投資信託であれば円で直接購入できるため、ドルに両替する手間やその際に発生する為替手数料を避けることが可能です。
また、QQQの手数料は0.20%、QQQMは0.15%ですが、国内の投資信託も手数料引き下げにより、これらと同じ水準に近づいています。
QQQやQQQMは確かに魅力的な投資対象ですが、購入の手間や為替手数料の負担を考慮すると、国内投資信託の方がが優れていると言えるでしょう。
なお、QQQやQQQM、投資信託に投資するには証券口座を開設する必要があります。
まだ口座を開設していない方はこれを機に開設しておきましょう。
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