
オルカンはつみたて投資枠と成長投資枠どっち?両方はあり?
このような悩みに答えます。
- つみたて投資枠と成長投資枠の違い
- オルカンはつみたて投資枠と成長投資枠どっち?
- オルカンでつみたて投資枠と成長投資枠の両方はあり?
- 投資信託の買い方
- オルカンに関するQ&A
新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」が設けられており、年間投資枠や非課税保有限度額、投資対象商品などが異なります。
つみたて投資枠の年間投資枠は120万円であり、投資信託(インデックスファンド)が主な対象ですが、成長投資枠の年間投資枠は240万円であり、対象商品の幅が広いことが特徴です。
結論から言うと、つみたて投資枠と成長投資枠どっちかで迷ったら、つみたて投資枠がおすすめです。
本記事では、つみたて投資枠と成長投資枠の違いやどっちを使用すべきかについて詳しく解説します。
なお、オルカンに投資するには証券口座を開設する必要があります。
まだ口座を開設していない方はこれを機に開設しておきましょう。
【おすすめのネット証券】
三井住友カード利用者 | SBI証券 >> SBI証券のメリット・デメリットについて解説 |
楽天カード利用者 | 楽天証券 >> 楽天証券のメリット・デメリットについて解説 |
au PAY カード利用者 | 三菱UFJ eスマート証券 >> 三菱UFJ eスマート証券のメリット・デメリットについて解説 |
dカードまたは上記3つ以外のカード利用者 | マネックス証券 >> マネックス証券のメリット・デメリットについて解説 |
つみたて投資枠と成長投資枠の違い
新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」が設けられています。
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
併用の可否 | 併用可 | |
年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
非課税保有期間 | 無期限 | 無期限 |
非課税保有限度額 | 1,800万円(成長投資枠は1,200万円まで) | |
口座開設期間 | 恒久化 | |
投資対象商品 | 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託 | 上場株式・投資信託等(除外条件あり) |
対象年齢 | 18歳以上 |
つみたて投資枠と成長投資枠の違いは以下の4つです。
- 年間投資枠
- 非課税保有限度額
- 投資対象商品
- 投資方法
①年間投資枠
つみたて投資枠の年間投資枠は120万円、成長投資枠の年間投資枠は240万円に設定されています。



併用すれば、年間最大で360万円まで投資することが可能です。
なお、これらの枠は必ずしも両方を利用しなければならないわけではなく、どちらか一方の枠だけを活用することも可能です。
②非課税保有限度額
つみたて投資枠の非課税保有限度額は1,800万円まで、成長投資枠の非課税保有限度額は1,200万円までです。



そのため、以下のような使い分けも可能です。
- 全てつみたて投資枠
1,800万円を全てつみたて投資枠で運用。ただ、つみたて投資枠の上限は120万円/年であるため、使い切るのに15年はかかります。 - つみたて投資枠と成長投資枠の併用
例えば、つみたて投資枠(600万円)+成長投資枠(1,200万円)で運用。他にも、つみたて投資枠(900万円)+成長投資枠(900万円)などの組み合わせもあります。
なお、新NISAの非課税保有限度額は1,800万円となっているため、併用する場合でも1,800万円以上の投資はできません。
③投資対象商品
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
オルカン | ◯ | ◯ |
投資信託(インデックスファンド) | ◯ | ◯ |
投資信託(アクティブファンド) | △ | ◯ |
株式 | × | ◯ |
ETF | △ | ◯ |
REIT | × | ◯ |
投資信託やETF、REITとは?
インデックスファンドやアクティブファンド、ETF、REITなどは全て投資信託の一種です。
【投資信託】
投資信託は、複数の投資家からお金を集めて、専門の運用会社がそれを運用する仕組みです。
運用会社は市場や経済の動向を研究して最適な投資先を選択するため、投資家は自分自身で資産を選ぶ必要がなく、運用会社に任せることが可能です。
【インデックスファンド】
インデックス投資とは、日経平均株価やS&P500など特定の株価指数に連動するように運用される手法であり、特定の株価指数に連動する投資信託はインデックスファンドと呼ばれます。
【アクティブファンド】
アクティブ投資とは、銘柄の選定・調整を行うことで目標とする株価指数の成果を上回ることを目的とした手法であり、積極的に銘柄の選定・調整を行う投資信託はアクティブファンドと呼ばれます。
【ETF(上場投資信託)】
ETFは、株式市場に上場しており、株式のように証券取引所を通じてリアルタイムで売買することが可能な投資信託です。
【REIT(不動産投資信託)】
REITは、多くの投資家から集めたお金を使って、オフィスビルやマンション、商業施設などの不動産に投資し、得られた賃料収入や売却益を投資家に分配する投資信託です。
つみたて投資枠は、長期の積立に適した投資信託(インデックスファンド)が主な対象です。
一部の投資信託(アクティブファンド)やETFは取り扱われていますが、株式やREITに関しては対象外となっています。
一方、成長投資枠は、投資信託やETFをはじめ、株式やREITにも投資することが可能で、対象商品の幅が広いことが特徴です。



初心者から経験者まで、それぞれの目的やリスク許容度に応じた投資戦略を立てやすくなっています。
④投資方法
つみたて投資枠は毎月少しずつ積み立てていく手法なので、好きなタイミングで好きな商品を1回だけ買うとことはできません。



毎日、毎週、毎月決まったタイミングで決まった額を買い付けていきます。
一方、成長投資枠では、積立購入に加えて一括購入を行うこともでき、資産形成の目標や投資スタイルに応じた多様な運用が可能です。
特に、一度に大きな額を投資したい場合や、市場の動きを見ながらタイミングを図って購入したい場合には、成長投資枠が適していると言えるでしょう。
オルカンはつみたて投資枠と成長投資枠どっち?
つみたて投資枠と成長投資枠どっちかで迷ったら、つみたて投資枠がおすすめです。
つみたて投資枠では年間120万円までしか投資できず、投資対象商品は基本的に投資信託(インデックスファンド)であり、柔軟性が低いです。
一方、成長投資枠では年間240万円まで投資できることに加え、投資信託やETF、株式、REITなど幅広い種類の投資商品が対象となっています。



ライフステージや市場環境によって投資戦略を変えたいときに、成長投資枠の柔軟性が役立つでしょう。
そのため、投資対象商品が限定されていて、柔軟性の低いつみたて投資枠を優先的に満額まで埋めることをおすすします。
投資対象商品が限定されていることで選択肢の自由度が低いため、先に使い切る方が後々の柔軟性を保ちやすくなります。
オルカンでつみたて投資枠と成長投資枠の両方はあり?
オルカンでつみたて投資枠と成長投資枠の両方を使用すべきケースは以下の4つ。
- 早急に満額使い切りたい
- 毎月の投資額が10万円以上
- 成長投資枠で別の商品に投資したい
- 好きなタイミングでオルカンに投資したい
①早急に満額使い切りたい
新NISAの非課税保有限度額は1,800万円ですが、成長投資枠を活用することで非課税枠をより早く使い切り、運用開始時期を前倒しできます。
つみたて投資枠のみの場合、全額埋めるのに15年かかりますが、積立投資枠と成長投資枠を併用する場合は、5年で全額埋められます。
- つみたて投資枠のみ(毎月10万円):使い切るのに15年(つみたて投資枠:1,800万円)
- つみたて投資枠(毎月10万円)+成長投資枠(毎月20万円):使い切るのに5年(つみたて投資枠:600万円、成長投資枠:1,200万円)
収入が高く余剰資金が多い方や、資産形成のペースを速めたい方にとっては、つみたて投資枠と成長投資枠を併用することで効率的に投資を拡大することが可能です。
②毎月の投資額が10万円以上
つみたて投資枠では毎月の積立上限が10万円に設定されているため、それを超える額を投資したい場合には成長投資枠を利用する必要があります。
成長投資枠では毎月最大20万円までの積立が可能であり、つみたて投資枠と組み合わせることで、毎月最大30万円まで積立を行えます。
また、成長投資枠では積立購入に加えて、一括購入も可能なので、ボーナス月やまとまった資金が手に入ったタイミングで大きな額を一括で投資することも可能です。



この柔軟性により、投資戦略や資金計画に合わせた運用がしやすくなります。
③成長投資枠で別の商品に投資したい
成長投資枠は、つみたて投資枠に比べて投資可能な商品の種類が非常に幅広いことが特徴です。
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
オルカン | ◯ | ◯ |
投資信託(インデックスファンド) | ◯ | ◯ |
投資信託(アクティブファンド) | △ | ◯ |
株式 | × | ◯ |
ETF | △ | ◯ |
REIT | × | ◯ |
投資信託やETF、REITとは?
インデックスファンドやアクティブファンド、ETF、REITなどは全て投資信託の一種です。
【投資信託】
投資信託は、複数の投資家からお金を集めて、専門の運用会社がそれを運用する仕組みです。
運用会社は市場や経済の動向を研究して最適な投資先を選択するため、投資家は自分自身で資産を選ぶ必要がなく、運用会社に任せることが可能です。
【インデックスファンド】
インデックス投資とは、日経平均株価やS&P500など特定の株価指数に連動するように運用される手法であり、特定の株価指数に連動する投資信託はインデックスファンドと呼ばれます。
【アクティブファンド】
アクティブ投資とは、銘柄の選定・調整を行うことで目標とする株価指数の成果を上回ることを目的とした手法であり、積極的に銘柄の選定・調整を行う投資信託はアクティブファンドと呼ばれます。
【ETF(上場投資信託)】
ETFは、株式市場に上場しており、株式のように証券取引所を通じてリアルタイムで売買することが可能な投資信託です。
【REIT(不動産投資信託)】
REITは、多くの投資家から集めたお金を使って、オフィスビルやマンション、商業施設などの不動産に投資し、得られた賃料収入や売却益を投資家に分配する投資信託です。
そのため、つみたて投資枠ではオルカンに定期的に投資を行い、長期的な分散投資を継続する一方で、成長投資枠では別の投資商品(つみたて投資枠の対象外)を選ぶこともできます。



オルカンへの投資がメインだけど、高リスク・高リターンな投資商品にも投資したいという場合などに適しているでしょう。
④好きなタイミングでオルカンに投資したい
つみたて投資枠では、あらかじめ決めた頻度(毎日や毎月など)で自動的に積立を行うため、タイミングを調整することは難しいです。
一方で、成長投資枠を利用すれば、市場の動きを注視しながら、好きなタイミングを選んでオルカンに投資することができます。
この柔軟性により、つみたて投資枠と成長投資枠を上手に組み合わせることで、長期的な積立投資を続けながらも、必要に応じてタイミングを選んだ追加投資を行うことが可能です。
たとえば、つみたて投資枠でコツコツと資産形成を行いつつ、成長投資枠を活用して市場が下がったタイミングでオルカンに追加投資をする、といった戦略が考えられます。
投資信託の買い方
投資信託の買い方は以下のとおり。
- 証券口座を開設する
- 投資信託を積立購入する
①証券口座を開設する
投資信託を購入するには証券口座を開設する必要があります。
多くのネット証券ではNISA口座での取引手数料が無料になったので、使用するクレジットカードによって証券口座を選ぶと良いでしょう。
NISA口座(非課税口座)とは?
証券口座には課税口座(一般口座と特定口座)とNISA口座(非課税口座)があります。
課税口座で投資を行い利益を得たら20%の税金がかかりますが、NISA口座で投資を行えば税金がかかりません。
三井住友カード利用者 | SBI証券 >> SBI証券のメリット・デメリットについて解説 |
楽天カード利用者 | 楽天証券 >> 楽天証券のメリット・デメリットについて解説 |
au PAY カード利用者 | 三菱UFJ eスマート証券 >> 三菱UFJ eスマート証券のメリット・デメリットについて解説 |
dカードまたは上記3つ以外のカード利用者 | マネックス証券 >> マネックス証券のメリット・デメリットについて解説 |



クレジットカードで積立するとポイントが還元されます。
なお、マネックス証券のポイント還元率は1.1%とトップクラスの還元率を誇ります。
三井住友カードや楽天カード、au PAY カードを持っていない方は、マネックスカードを作成してマネックス証券を利用すると良いでしょう。
②投資信託を積立購入する
証券口座を開設したら投資信託を積立購入します。
つみたて投資枠、成長投資枠とは?
新NISAでは、年間投資枠120万円の「つみたて投資枠」と年間投資枠240万円の「成長投資枠」が設けられています。
つみたて投資枠ではつみたて投資のみ行えますが、成長投資枠では一括投資とつみたて投資の両方が可能です。
そのため、つみたて投資に年間最大360万円あてることもできます。
なお、新NISAにおける非課税保有限度枠は1,800万円であり、最短5年で全ての枠を埋められます。
オルカンに関するQ&A


成長投資枠でオルカンの一括投資はできる?
成長投資枠でオルカンに一括投資することは可能です。
一括投資を行うことで、資金を早い段階で市場に投入できるため、長期的には積立投資よりも高いパフォーマンスを期待できます。



特に市場が上昇基調にある場合には、一括投資のメリットがより顕著に表れるでしょう。
ただ、一括投資には効率性の高さと引き換えに心理的な不安を伴うリスクも存在し、一括投資直後に市場が下落した場合、評価額の急激な減少により精神的な負担が大きくなる可能性があります。
そのため、どの程度のリスクに耐えられるのかを冷静に見極めた上で、無理のない範囲で資金を運用することが重要です。
新NISAでオルカンに投資したらどうなる?
過去のデータを見ると、投資期間が10年の際は元本割れしたケースがいくつか存在しました。
これは、短期的には市場の変動によってリターンが大きく揺れる可能性があることを意味しています。
しかし、20年や30年といった長期的な視点で見ると、元本割れする期間が見られませんでした。
つまり、長期間にわたって投資を続けることで、リスクを大幅に低下させ、安定したリターンを得る可能性が高くなるということです。
これはオルカンに限ったことではなく、一般的に長期間の投資を行うことでリスクを大幅に下げられます。
そのため、オルカンに投資する際には、短期的な市場の変動に左右されず、長期的な視点を持って投資を検討することが重要です。
詳しくは「新NISAでオルカンに投資する場合のシミュレーションについて解説」をご覧ください。
オルカンにおすすめの組み合わせは?
オルカンにおすすめの組み合わせは以下の3パターン。
- オルカン
- オルカン+インド
- オルカン+国債
詳しくは「新NISAにおすすめのポートフォリオについて解説」をご覧ください。
オルカンの銘柄は入れ替えられる?
オルカンはMSCIワールド・インデックスとMSCIエマージング・マーケット・インデックス、そしてMSCIジャパン・インデックスに投資します。
そのため、上記3つの株価指数で銘柄入れ替えが行われたら、オルカンの銘柄も入れ替えられます。
MSCIの株価指数は、設定された基準に従い、四半期ごとに見直しが行われることで、常に最新の市場状況を反映するよう努めています。
これにより、オルカンは長期的に安定したリターンを提供することができ、投資家はより信頼性の高いポートフォリオを構築することが可能です。
詳しくは「オルカンの銘柄は入れ替えられるの?銘柄入れ替えの頻度や方法について解説」をご覧ください。
まとめ
今回はオルカンはつみたて投資枠と成長投資枠どっちを使うべきかについて解説しました。
- つみたて投資枠と成長投資枠の違い
- オルカンはつみたて投資枠と成長投資枠どっち?
- オルカンでつみたて投資枠と成長投資枠の両方はあり?
- 投資信託の買い方
- オルカンに関するQ&A
つみたて投資枠と成長投資枠どっちかで迷ったら、つみたて投資枠がおすすめです。
つみたて投資枠では年間120万円までしか投資できず、投資対象商品は基本的に投資信託(インデックスファンド)であり、柔軟性が低いです。
一方、成長投資枠では年間240万円まで投資できることに加え、投資信託やETF、株式、REITなど幅広い種類の投資商品が対象となっています。
そのため、投資対象商品が限定されていて、柔軟性の低いつみたて投資枠を優先的に満額まで埋めることをおすすします。
投資対象商品が限定されていることで選択肢の自由度が低いため、先に使い切る方が後々の柔軟性を保ちやすくなります。
なお、オルカンに投資するには証券口座を開設する必要があります。
まだ口座を開設していない方はこれを機に開設しておきましょう。
【おすすめのネット証券】
三井住友カード利用者 | SBI証券 >> SBI証券のメリット・デメリットについて解説 |
楽天カード利用者 | 楽天証券 >> 楽天証券のメリット・デメリットについて解説 |
au PAY カード利用者 | 三菱UFJ eスマート証券 >> 三菱UFJ eスマート証券のメリット・デメリットについて解説 |
dカードまたは上記3つ以外のカード利用者 | マネックス証券 >> マネックス証券のメリット・デメリットについて解説 |